観光地の本音とGo Toキャンペーン

最終更新: 1月6日

 地方観光都市にとって大きな恩恵をもらえそうな感じのキャンペーンが国の主導で行われる通称「Go Toキャンペーン」、観光都市の皆様にとってはとても喜ばしいことだと思いますが、現在、首都圏を中心に新型コロナウィルスの感染者が増加している傾向にあります。以前よりも検査数が増えたということも増加理由なのかもしれませんが、そこが問題なのではなく、陽性感染率が以前よりもやや増えているような印象を受けましたので、そこが大きな問題となっていると思います。この状況下を踏まえた上で、観光都市在住である私個人の意見をお話しさせて頂きたいと思います。否定的なご意見、肯定的なご意見、どちらもあるかとは思いますが、あくまでも私個人の考え方として読んで頂けると幸いです。





観光都市の収入源


 観光都市は観光と名のついている以上、多くのお客様に足を運んでもらい、観光地内の様々な施設で買い物や宿泊などをして頂くことが大きな収入源となります。その為、より多くのお客様に来て頂けないとなってしまうと、大きな収入源を失ってしまい、各施設の経営状況が困難となってしまうことが予想できます。


 実際私の住んでいる、岩手県八幡平市の各温泉施設も、新型コロナウィルスの影響による外出自粛や県をまたいでの移動ができなくなり、ご宿泊のご予約を頂いていたお客様がひとり残らずキャンセルとなり、感染症が理由でのキャンセルの場合、当日キャンセルだったとしてもキャンセル料金を頂くことができないそうです。その為に用意していた食材も廃棄処分となったり、かなりの損害が発生しました。


 今回国が発表したGo Toキャンペーンは、新型コロナウィルスで観光のお客様が激減している各観光都市にとっては本来はとてもありがたいことだったと思います。このキャンペーンが現状にとって起死回生の打開策となると観光都市の誰もが信じていたと思います。



第二波の感染拡大による懸念


 現在、関東を中心に第二波と受け止められる感染拡大が起こっています。昨日のお話しでは、東京都発着の移動はできないということでしたが、県をまたいでの移動が自粛となっているわけではないということでしたが、もしこの状況で観光のお客様が各観光地に足を運んでしまったことを考えると、各観光地での感染が拡大して行く恐れも充分に考えられると思います。


 一番厄介なことは、自覚症状が出ていない方々も多くいるということで、感染していることがわからないまま、色々なところで感染が拡大する可能性を秘めていると言えます。例えばこのようにして万が一観光都市で感染者が増加することになった場合、その観光都市に旅行に行きたいと皆さんは思いますか?また観光都市でも宿泊施設や他の施設の営業を自粛せざるを得ない状況になることも考えられます。


 そのようになった場合、結局は営業ができない、収入が途絶えるということが起こってしまうのではないかと思います。これはまだ現時点では起こっていないことですので、今後の状況を見なければ予測でしかありませんが、おそらくこれに近いことが起こるのは誰でもわかることではないかと思います。


 経済の為の政策が、経済危機を再度招いてしまう可能性があるという、何とも皮肉な結果にならなければ良いのですが、こればかりは起こってみなければ何とも実感できないことなのかもしれません。





いまだ感染者のいない岩手県内の様子


 私の住んでいるというか、生まれ育った都市である岩手県は、今現在(2020年7月17日現在)、いまだ感染者がいない国内唯一の都市となっています。そんな感染者のいない岩手県ですら、感染に対してかなり危機感を持って行動をしており、買い物に行くことにも食事に行くことにも、かなり制限をして行動している方がほとんどだと思います。


 現在岩手県では、感染者がひとりも出ていないことが続いていることで、「県内第一号の感染者にだけはなりたくない」という変なプレッシャーが県民の皆様を包んでしまっています。


 いたしかたないことではありますが、感染者が出ていない岩手県でもそれぐらいシビアに考えていますので、感染して苦しんでいる多くの方々がいらっしゃる都道府県ではなおさら、自分は若いから大丈夫だと思うことなく、それが周囲の様々な人にまで感染を及ぼしてしまう可能性があるということをきちんと考えた上で最善の行動を心がけて下さい。





今後の予想と考え


 おそらく今後も、第三波、第四波が起こり収束と拡大を繰り返しながら進んで行くと思います。これは岩手県に限ったことではないのですが、地方は首都圏や中央都市とは異なり、大量の感染者に対応するだけの余力はありません。例えば感染症病棟の病床数も一桁のところもあります。そんな状況下で感染が拡大してしまうと、手に負えない状態というか、極端な話し、重篤な感染者が10名、20名程度だったとしても医療崩壊を招いてしまう可能性もあります。それが地方都市の現状であるということを国にもきちんと把握して頂きたいものだなぁと思います。確かに、今まで経験のない未知のウィルスである為に、どんなやり方が正解だったのかは誰にもわからないはずです。ひと段落した時にはじめてわかることなのだと思いますので、政府だけを責められる話しではありませんが、中には無責任だなぁと考えられる政策もなかったわけではありません。また、与党だけが標的にされていることが多いですが、野党に対しても県内では批判はあります。国民が困っている時に、政治的なやり取りや、 互いの上げ足を取り合っている場合でないことぐらいわかっても良さそうなもんだけどなぁと日々感じています。なぜこういう時に協力できないのか、なぜテレビでパフォーマンス的なトークをする前に行動できないのか、本当に疑問です。


 今回のコラムは私個人の考え方ですので、否定も肯定もあるとは思いますが、極論、生活の為に経済を動かすことは大切だと思います。しかしそこには必ず「命がけで」という言葉がつきまとうことを忘れないで下さい。

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